樹梟堂日記

自営業者の日記です。最近はまっているのはマンガ「トーキョーグール:re」「亜人」「ジョジョリオン」「ハンターハンター」、スマホゲーム「Fate/Grand Order」「クラッシュロワイヤル」です。

読書/クロノリス 時の碑/ロバート・チャールズ・ウィルソン著/感想

 「クロノリス 時の碑」(ロバート・チャールズ・ウィルソン著)の感想です。



2021年、タイ。とある夏の未明、天を衝くかのごとくに巨大な塔が轟音とともに出現した。それには20年先の未来の日付が刻まれていた。クロノリス(時の石)と名付けられた巨塔は、その後も続々と現代へ送り込まれ、出現エネルギーで世界各地の都市を破壊してゆく。アメリカの国家機関はついにその出現予知に成功するが…。物語は刻々と2041年へ迫りゆく。空前の時間侵略SF。キャンベル記念賞受賞作。

クロノリス-時の碑- (創元SF文庫)より


 私が読んだロバート・チャールズ・ウィルスンの作品の5冊目です。

SF小説感想/ロバート・チャールズ・ウィルソン

 あの「時間封鎖」から始まる三部作の後に彼が一体どんな作品を描いたのかと楽しみにしていたのですが、読んでいて思ったのは「時間封鎖」の焼き直しです。

 主人公スコッティが「時間封鎖」の主人公タイラーと似ています。
 昔馴染みで世界を救う研究をしている科学者の下で働くこと、愛する者のためにそこから出て行くこと、異常現象が愛する女性とのすれ違いのきっかけになること・・・などなど。

 違うのはこちらが大人になっていから異常現象に襲われたこと、そして娘がいることでしょうか。

 なので著者が加齢したことが影響しているのかなと思ったのですが、あとがきによるとなんとこちらの方が「時間封鎖」より早く書かれていたとのことで驚かされました。
 日本での発売は「時間封鎖」の方が早かっただけのようです。


 この著者の作品の特徴は叙情的と言ったところでしょうか。

 乗り越えるべき試練、倒すべき敵よりも自分の心に折り合いをつける方を重要視しているように思います。
 本作でもそうで異常現象により変化する世界で主人公はどう生きるか、どう環境に適応するかに終始していました。

 それが著者の作品の魅力であるものの、慣れると物足りなくなります。


 それでもって今回の結末ですが、本当に天才科学者であるスーの決断は良かったのかと疑問です。

 平凡人である主人公にとっては良かったのでしょうが、スーを中心としたチームが好きだった私としては他のメンバーの悲惨な最期を思うと中々受け入れづらく感じました。

 そもそもスーが行かなければ・・・みたいな感じ(笑)

 せめて彼女が目いっぱい好きな研究に打ち込むことができていたら良いなと思うのでした。


 こうなんだかんだ言いつつも謎の現象に科学者たちがどう立ち向かうのかということには大変楽しませていただきました。

 もっと著者の作品を楽しみたいと思うものの、邦訳されているものはあと短編集1冊だけです。
 英語圏ではもっとたくさん出されているそうですが、きっと全て邦訳されることはないでしょう。

 やっぱり豊かな人生送るには英語が必要か。
 そう思う今日この頃です^^;


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