樹梟堂日記

自営業者の日記です。最近はまっているのはマンガ「トーキョーグール:re」「亜人」「ジョジョリオン」「ハンターハンター」、スマホゲーム「Fate/Grand Order」「クラッシュロワイヤル」です。

読書/連環宇宙/ロバート・チャールズ・ウィルソン著/感想

 「連環宇宙」(ロバート・チャールズ・ウィルソン著)の感想です。



一万年後の未来に復活させられたタークたちは、死に絶えた地球で超越存在“仮定体"の真実と人類の運命を知る──ヒューゴー賞受賞『時間封鎖』に始まる三部作、遂に完結!

時間封鎖を乗り越えて繁栄を謳歌する地球人類。謎めいた少年が持つノートには、1万年後の未来に復活した人々による手記が綴られていた。少年の秘密を追う精神科医サンドラたちは不自然な妨害に遭う。一方、手記の中では、12個の居住惑星を連結した“連環世界”を旅する移動都市が“仮定体”の真実を解き明かそうと、荒廃した地球をめざしていた。「時間封鎖」三部作の完結編。

連環宇宙 (創元SF文庫)より


 「時空封鎖」から始まった三部作完結編です。

 今までの感想はこちら。
読書/時間封鎖 上下/ロバート・チャールズ・ウィルソン著/感想
読書/無限記憶/ロバート・チャールズ・ウィルソン著/感想


 期待の完結編ですが、想像とは違うものの無事大団円を迎えたのを読めて嬉しく思っています。

 最初の「時空封鎖」のインパクトを超えることは結局できませんでしたが、仮定体の正体もほぼ明かされて終わり方もさわやかで満足しました。
 ただひとつ不満点を挙げるなら、ジェイスンにもっと活躍して欲しかったです^^


 この一連の作品のテーマは何だろう。

 私が思うに世界は多層的なシステムで構成されており、神という絶対者はいない、ということです。

 この作品では主要な3人の人物はみなアイデンティティーに悩むものの自分を持ち続ける、システムに挑んだ末に祝福を受けれて、そうでない人々はアイデンティティーを神に求めて滅びて行きました。
 それと、ラストでフラクタル構造の世界、宇宙の外に広がる更なる世界の描写からそう思った次第です。


 あと想像力の大切さです。

 この作品では無軌道に生きた結果悲惨な末路を送ることになった者が、ある物語によりその末路を避けられて救われました。

 そこから見るに、長期的に幸福に生きるには豊かな想像力で行動を決めることが必要なのではないかと思います。


 それらを合わせて考えると、この絶対者のいない多層的なシステムだけが支配する世界を生きるには、自分を持ち想像力を豊かにして生きていくことが一番可能性のあることなのではないか、というメッセージを感じました。


 最後にとても気になったところをひとつ挙げます。

 それは468ページ目のところで、

〈俺の名はターク・フィンドリー。今から、俺の愛した世界と人びとがすべて死に絶えたあとの長い時間を、俺がどう生きてきたか書いてみたいと思う。〉
 ぼくは言葉を失ってしまい、でもなんとか礼だけはいえた。


 アイザックは何で言葉を失ったのだろう。

 アイザックはそのタークが愛した人びとの中に入ってなくてショックを受けた、ということかしら。
 でもタークはそんなことを言うのだろうか。

 気になる・・・


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