樹梟堂日記

自営業者の日記です。最近はまっているのはマンガ「トーキョーグール:re」「亜人」「ジョジョリオン」「ハンターハンター」、スマホゲーム「Fate/Grand Order」「クラッシュロワイヤル」です。

Kindle読書/桜の森の満開の下(坂口安吾著)感想

昭和初期に活躍した「無頼派」の代表的作家である坂口安吾の小説。初出は「肉体」[1947(昭和22)年]。通る人々が皆「気が変になる」鈴鹿峠の桜の森。その秘密を探ろうとする荒ぶる山賊は、ある日美しい女と出会い無理やり妻とする。しかし、それが恐ろしくも哀しい顛末の始まりだった。奥野建男から「生涯に数少なくしか創造し得ぬ作品の一つ」と激賞された、安吾の代表的小説作品。

桜の森の満開の下より



 最近は私の地元も桜が満開で目を楽しませてもらっているのですが、たまたまKindleに入れてあったこの作品を読むとそれとのつながりでより印象的になりました。

 さて、この桜の森の秘密、あるいは我々が満開の桜を見て思うのは「またこの季節が来た」です。
 無事にまた1年を過ごせてこの時を迎えられた喜びを感じます。

 しかしそれはある意味罠で、まるで永遠に変わることのない日常がずっとこの先も続くと錯覚させてしまうのではないでしょうか。
 本当は歳を経るごとに死、終わりに近づいているのに満開の桜はそれを忘れさせてしまう。
 その「ズレ」が悲劇を起こすのではないかと思いました。

 昨今の変化の時代と叫ばれることと相まって、何事も不変なこと、永遠の繰り返しなんてないのに我々は満開の桜を見てそれを感じてしまう。
 それがテーマなのだと思います。

 「死を忘れさせる」と言えばいいのかな。


 文体の方はすっきり無駄がない感じで好きでした。

 残酷なことを淡々と別に特別なことをやっているのではない、という雰囲気はやっぱり好きですね~。


 検索すると映画はもとよりアニメまであるというのに驚きました^^;
 おお、作中の「女」は絵にするとそうなるのか、という感じ(笑)




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