樹梟堂日記

自営業者の日記です。最近はまっているのはマンガ「トーキョーグール:re」「亜人」「ジョジョリオン」「ハンターハンター」、スマホゲーム「Fate/Grand Order」「ポケモンGO」「クラッシュロワイヤル」です。

ウェルフィンの念能力の元ネタ「卵男(平山夢明著)」感想

 「ハンターハンター」の登場人物ウェルフィンの念能力の名称の元ネタである「卵男(エッグマン)」を収録した「独白するユニバーサル横メルカトル(平山夢明著)」の感想です。


 この小説「卵男(エッグマン)」とウェルフィンの念能力の共通点は、あえて言えば主人の命令通り愚直にターゲットに迫る、と言ったところでしょうか。


 まあそれはさておき感想を。

 収監されたインテリ殺人鬼と偶然彼を逮捕できた若き女性捜査官、ということから「羊たちの沈黙」をイメージしていたのですが、結末はまったく違います。
 おそらくそういうミスリードだったのでしょう。まんまとはまってしまいました。

 結末の喪失感はなんて言えばいいのだろう。
 主人公の全てを侮辱したような感じ。ある問題を解決するためにまた新たな問題を起こしてしまったような。読者という神の視座からは何も解決してないやん!と突っ込まずにはいられない、そんな不条理なものでした。

 まあ正直言うと途中で結末は読めたし、この短編集の中で一番面白くなかったように思います^^;


 さてこの「独白するユニバーサル横メルカトル」は猟奇ものの作品を集めた短編集です。
 全ての作品に殺人や人体改造の要素が入っていて中々人に勧められるものではありません。

 だけど美しい。調和を感じます。
 著者に教養があり、数学を初めとした教養深いところや、バラエティー豊かな舞台設定や文体を使い分けられるので飽きることはなく、次にどうなるのかと興奮して読み進めました。

 さすが「ヘタッピマンガ研究所R」で冨樫先生がこの著者の方の名前を出すだけありますね(笑)


 私が一番面白く読めたのは表題作「独白するユニバーサル横メルカトル」です。

 ひょんなことから心と意志を持った地図がタイトル通り独白する形の話しで、その語り口が執事とか家臣のような忠義者のもので、その主人への盲目的な崇拝ぶりにとてもユーモアがあります。

 その地図の身でありながら人に忠誠を尽くす主人公が最後に主人を想ってしたことがとても皮肉なもので微笑ましく感じました
 この地図、主人のこと、人間のことを何にもわかってねぇ!と(笑)
 その滑稽さが楽しかったです。


 この本は07年の「このミステリーがすごい!」というランキング1位など様々な賞を受賞している多くの人が認めている作品です。
 猟奇的な描写が大丈夫な方はぜひぜひ読んでみて欲しいですね、おすすめ!


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