樹梟堂日記

自営業者の日記です。最近はまっているのはマンガ「トーキョーグール:re」「亜人」「ジョジョリオン」「ハンターハンター」、スマホゲーム「Fate/Grand Order」「ポケモンGO」「クラッシュロワイヤル」です。

メレオロンの念能力の元ネタ「パーフェクト・プラン(柳原慧著)」感想

 「ハンターハンター」の登場人物メレオロンの念能力の名称の元ネタである「パーフェクト・プラン(柳原慧著)」の感想です。

 この小説もピトーの「玩具修理者」と同じく特に能力とは関係のない内容になっております。
 これからは名称以外の関連がないのが当然というスタンスで読んでいこう^^;


 さてこの物語はある代理母で生計を立てる女性がかつて自分が産み、現在は母親に虐待を受けている幼児を連れ出してしまったことから始まる「身代金ゼロ!せしめる金は5億円!」というありえない計画の顛末を描いた作品です。

 歌舞伎町でくすぶるはみだし者たちの野望が日本やアメリカを巻き込んで世界を熱狂の渦に引き込みます。
 それが可能になったのは高度に発展したIT技術と複雑さを極めた金融工学のおかげでした。
 小規模のはみだし者集団が世界を騒がせるシチュエーションって大好物なんですよね、私。
 生か死か、大成功か大失敗かの瀬戸際に大変興奮させられました^^


 本作はInternet ExplorerやOutlook Express、ES細胞に米ナスダックなどの実在の名称がばんばん出てきます。
 まさしく今を詰め込んでいる作品で、代理母を調べると実際に商売として成り立っていることを知りびっくりしました。

 でもES細胞の倫理問題は古いですね、それは今年ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が開発したiPS細胞で解決しています^^
 あとMacが絶滅寸前と言われているのも信じられない。現在最高の勝ち組マシンですよ(笑)

 この作品は04年に発売されたものなのですが、それよりも少し前に書かれたとしてもあまりに世の中が変わっていて驚きです。
 本当に現代はとんでもないスピードで変化し続けている時代なのだなと思いました。


 さてこのはみだし者たちの「パーフェクト・プラン」なのですが、当然そう簡単に上手く行くはずがありません。
 それは人が感情により動く非合理な動物だからです。

 この作品の主要人物はみな心に傷に深い傷を負っており、それゆえに間違えることになります。
 その傷の内実については作中で深く解説されることはありません。まるで人に心の傷があるなんて当たり前のこととでも言うように。

 それは良いのですが、悪者とされた人物の心の傷のその存在さえ誰にも知られることがなく終わったのが悲しかったですね。
 誰にも理解されず孤独なまま・・・ただただ悲しかったです。


 前半の「パーフェクト・プラン」を達成せんがために計画を遂行して行くところがとても楽しかったのですが、後半の計画の破綻していく部分はなんだかしっとりし過ぎてあまり好みではありませんでした。
 
 全体としては未知なる世界を垣間見せてくれて、色んな人物の視点からなる群像劇が最後はひとつになる過程が楽しい作品でおすすめです^^


 第2回「このミス」大賞受賞作とのことですがそれだけのことはあるなと思いました。
 「玩具修理者」も第2回日本ホラー小説大賞短編賞なるものを受賞しているんだよな。冨樫先生はそういうのを選んで読んでいるのかしら。


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